なんとなく白髪染めやカラーリングをされている方は多いと思います。
ただ染まればいい。白髪が染まればいい。とりあえず今は大丈夫だからこのままでいい。
などなど…
でもこれってめちゃくちゃ怖いことなんです。
私はカラー剤を、それくらい慎重に扱うべき薬剤だと考えています。
実際には法律上の「劇薬」ではありませんが、髪や頭皮への影響を無視できるものではありません。
正しい知識を身につけた美容師だから言える理由をお話しします。
白髪染めは髪の内部で化学反応を起こしている
白髪染めって、ただ髪の表面に色を塗っているわけではないんです。
一般的な白髪染めには「アルカリ剤」と「過酸化水素水」などが使われています。
アルカリ剤には、髪を膨らませて薬剤が中に入りやすくする働きがあります。
例えるなら、普段は閉じている髪の扉をこじ開けるようなものです。
そして、過酸化水素水の働きで髪が持っている黒い色素を分解しながら、薬剤に含まれる染料を発色させていきます。
つまり、髪の中にある元の色を変えながら、新しい色をつくっているんです。
これだけ髪の内部に働きかけるわけですから、当然、髪には負担がかかります。
しかも、一度傷んだ髪が元の健康な状態に戻るわけではありません。
だからこそ、毎回どこまで染めるのか、根元だけのリタッチにするのか、毛先まで全体を染めるのかも大切なんです。
そして、私が特に重要だと考えているのが、染めた後の処理です。
カラー後の髪には、アルカリや薬剤由来の成分が残る場合があります。
私は、染めて終わりではなく、こうした残留物をできるだけ取り除き、髪の状態を整えるところまでがカラー施術だと考えています。
頭皮への影響は髪のダメージとは違う
白髪染めで気をつけたいのは、髪のダメージだけではありません。頭皮への影響もあるんです。
まず、一般的な白髪染めに含まれるアルカリ剤などは、頭皮に刺激を与える場合があります。
例えば、カラー中に頭皮がヒリヒリしたり、染めた後に赤みやかゆみが出たりすることがあります。
これは必ずしもアレルギーとは限らず、薬剤そのものの刺激によって起こる場合もあるんです。
そして、もう一つ注意したいのがアレルギーです。
酸化染料によるアレルギーは、何年も問題なく染めていた方でも、突然発症することがあります。
だから、今まで大丈夫だったからといって、これからも大丈夫とは言い切れないんですよね。
さらに私が気にしているのが、カラー後の薬剤の洗い流しや残留物への対応です。
シャンプーでしっかり洗い流すことはもちろん、私は残留アルカリや薬剤由来の成分をできるだけ残さない処理も大切だと考えています。
ただし、こうした処理でアレルギーを防げるわけではありません。
だからこそ、カラー前の頭皮の状態確認や毎回のパッチテスト、そしてカラー後のケアまで大切にしたいんです。
大切なのはカラー剤だけでなく、染め方とその後のケア
私は白髪染めを否定しているわけではありません。
白髪が気になるなら染めてもいいと思います。
ただ、何も考えずに染め続けるのは違うと思うんです。
私のサロンでは、カラー前に頭皮を保護し、カラー後には残留アルカリや残留薬剤などを取り除くケアを行っています。
もちろん、それでダメージやアレルギーのリスクがゼロになるわけではありません。
でも、できるだけ余計な負担を残さないことを大切にしています。
最後に
白髪染めは、一度染めて終わりではありません。
これから何年も続けていく方が多いからこそ、私は一回一回のカラーが大切だと思っています。
ただ白髪を染めるだけではなく、これから先の髪や頭皮のことまで考える。
それが美容師の仕事だと私は思っています。
30年美容師として多くのお客様を見てきて先の未来を考える大切さが一番、美容師としての責任だと思います。


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