トリートメントを頑張った結果、髪がボロボロに!?

ヘアケア

髪が傷むと、まず思いつくのは「トリートメントを頑張ろう!」ということではないでしょうか?

ネットやSNSで口コミやおすすめのトリートメントを探して、良いと言われているものを片っ端から使ってみる。

「これだけ頑張れば、なんとか髪が良くなるのでは?」

そう思って一生懸命ケアをしている方も多いと思います。

しかし、トリートメントを頑張ることが、必ずしも髪をきれいにすることにつながるわけではないんです。

実は私も、昔はトリートメントをたくさん使えば髪が良くなると思っていました。

でも、あるお客様の一言で考え方が変わったんです。

頑張って髪をケアしていたお客様の髪が良くならない!?

私がまだ30代前半だった頃、毎月来られているお客様がいらっしゃいました。

当時働いていた美容室では、トリートメントの販売や提案も仕事の一つでした。

当然ですが、そのお客様にもたくさんのトリートメントをおすすめしていました。

カラーの前にはケラチンやタンパク質のトリートメント。

カラーが終わったら5ステップトリートメント。

そして自宅では、サロンで販売しているシャンプー、トリートメント、ヘアパック、ヘアオイル、ヘアミルクなどなど。

すべての商品を購入していただける、いわば当時の私にとっては、言い方は悪いですが「上客」のお客様でした。

しかし、そのお客様がある日こんなことをおっしゃったんです。

「私、頑張ってトリートメントしてるのに髪が一向に良くならない。美容師さんはプロだから同じトリートメントを使ってても使い方が違うんですかね?だって美容師さん、髪が綺麗ですもんね…」

私はそのとき、ドキッとしました。

なぜなら、私はトリートメントをそんなに頑張っていなかったからです(笑)。

でも、そこでお客様に「もうそんなにトリートメントしなくてもいいですよ」なんて言ったのかというと、そんなことはありません。

その当時は売上も大事でしたからね。

むしろ、さらにトリートメントをおすすめしていました。

今考えると、何をやっていたんでしょうね(笑)。

もちろん、すべての美容師がそうだとは思いません。

ただ、当時の私は売上を優先して、お客様に本当に必要なケアなのかを十分に考えていなかったんです。

今はまったく考え方が変わりました。

実は、現在の私の髪も、お客様から「サラサラですね」「ツヤツヤで羨ましい」とよく言われます。

でも、特別なことは何もしていないんです。

もちろんシャンプーもトリートメントも使いますし、髪は乾かします。

ただ、それ以上にあれこれつけたり、特別なケアを頑張ったりはしていません。

子供の髪って、そんなにいろいろなものをつけなくてもサラサラだったりしますよね。

私は、必要以上に髪に何かを足さないことも大切だと思っているんです。

ただし、私の髪がきれいなのは、何もしないことだけが理由とは言い切れません。

髪質も違えば、カラーや縮毛矯正の履歴も人それぞれですからね。

なぜトリートメントを頑張っても髪が良くならないのか?

まず知っていただきたいのが、髪はすでに死んだ細胞でできているということです。

少し怖い言い方ですが、私たちが普段触っている髪には、傷を治す皮膚のような再生能力がありません。

つまり、一度傷んだ髪がトリートメントによって元の健康な髪に生き返るわけではないんです。

ただし、トリートメントに意味がないということではありません。

トリートメントには、髪の表面を整えたり、傷んだ部分を一時的に補ったり、摩擦を減らしたりする働きがあります。

でも、だからといって何種類も重ねれば、その分だけ髪が良くなるわけではないんですよね。

例えば、ヘアオイルやヘアミルクをたくさん使うと、髪が重たくなったり、ベタベタしたりすることがあります。

手触りを良くするために使っているものが、逆に扱いにくさにつながっている場合もあるんです。

そして、髪が傷んでいる原因がカラーや縮毛矯正、毎日のアイロンなどにある場合、トリートメントを増やすだけでは根本的な解決になりません。

私が大切だと思うのは、何を足すかよりも、なぜ髪が傷んでいるのかを考えることです。

トリートメントは適量が大事!適量とは?

私は、トリートメントをしないでくださいとは思っていません。

ただ、たくさん使えば使うほど髪が良くなるという考え方は、一度見直してほしいんです。

では、適量ってどのくらいでしょうか?

私はまず、少量から使ってみることをおすすめしています。

例えば、シャンプー後にきしんだ髪にトリートメントをつけたとき。

指がスーッと通るようになったら、一度そこで様子を見てみてください。

まだ絡まる部分があれば、必要なところに少し足せばいいと思います。

ドライヤー前のオイルやミルクも同じです。

最初からたくさんつけず、毛先を中心に少しずつ。

髪の長さや毛量、ダメージによって必要な量は変わります。

だからこそ、私は「これだけつければ正解」という量はないと思っています。

大切なのは、今の自分の髪に本当に必要な量を知ることなんですよね。

最後に|頑張ることを増やす前に考えてほしいこと

あのお客様との出来事は、今でも私の美容師としての考え方に大きく影響しています。

昔の私は、良い商品をたくさん使えば髪はきれいになると思っていました。

でも、今は違います。

トリートメントを買い足す前に、まず今使っているものや使い方を見直してみる。

そして、どうして髪が傷んでいるのかを考える。

何もしなくていいということではありません。

必要なことはする。でも、必要のないことまで頑張らなくていい。

私は30年間美容師をしてきて、今はそう考えています。

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