40代後半くらいから、髪質が少しずつ変わってくる方が増えてきます。
昔はまっすぐでツヤのあった髪なのに、最近はうねる。表面に細かい毛がパヤパヤ出て、なんだかパサついて見える。
そんな変化、感じていませんか?
美容師として30年間お客様の髪を見てきましたが、加齢による髪質の変化って、なかなか厄介なんですよね。
美容室でしっかりケアをしていても、以前と同じようにはまとまらなくなることがあります。
でも、ここで知ってほしいことがあります。
パサついて見えるからといって、必ずしも髪がひどく傷んでいるとは限らないんです。
今回は、50代からの髪がパサついて見える理由と、私が美容師として考えている対処法をお話しします。
50代の髪は、なぜ急にうねり始めるの?
若い頃はストレートだったのに、年齢を重ねてからくせが出てきた。
実は、こういうお客様は珍しくありません。
加齢によって髪が細くなったり、毛髪内部の構造や毛の生え方が変化したりすることで、以前とは違ううねりが出る場合があります。
毛穴や毛包の形状なども毛の形に関係していますが、加齢によるうねりの原因がすべて毛穴の変化というわけではありません。
また、髪が細くなってくると、表面の細かい毛が浮いて、パヤパヤした印象になることもあります。
私が特に気になるのは、こうした髪の変化が、見た目のツヤにまで影響することです。
髪のダメージがそれほど大きくなくても、うねりによって毛流れがそろわず、パサついて見えることがあるんですよね。
パサついて見える理由は、光の反射にもある
髪のツヤって、何で決まると思いますか?
実は、髪の表面で光がどのように反射するかが大きく関係しています。
例えば、まっすぐできれいに毛流れがそろっている髪。
光がまとまって反射するので、ツヤがきれいに見えやすくなります。
反対に、髪の表面に細かいうねりがたくさんあると、光の反射がばらばらになって、ツヤが見えにくくなるんです。
だから、髪を触ってみるとそれほど傷んでいないのに、見た目だけパサパサしていることもあります。
また、髪の内部にはメデュラと呼ばれる中心部分などがあり、その構造や空隙が光の散乱に関係することも研究されています。
つまり、髪の見た目は、表面の状態だけでなく内部の構造にも影響されるということ。
ただし、50代になれば誰でも髪の内部に空洞ができ、それがうねりの直接原因になるという単純な話ではありません。
ツヤがないからといって、とにかく保湿を増やせばいいわけではないんです。
ここは美容師として、ぜひ知っておいてほしいところです。

トリートメントを増やしても改善しないパサつきがある
髪がパサついてくると、皆さんまずトリートメントを増やそうとしますよね。
もちろん、乾燥やダメージによるパサつきなら、適切なトリートメントで手触りやまとまりを改善できることがあります。
でも、加齢によるうねりが原因でパサついて見えている場合はどうでしょう。
トリートメントで手触りが良くなっても、髪のうねりそのものが残っていれば、見た目のツヤが十分に出ないこともあります。
私の美容室でも、きちんとケアしているのに、加齢によるうねりがなかなか収まらないケースがあります。
こういう髪って、本当に難しいんですよね。
だから私は、パサついているからといって、すぐにトリートメントを増やすのではなく、まず髪の状態を見ます。
乾燥なのか、カラーや熱によるダメージなのか、それともうねりによってパサついて見えるのか。
原因が違えば、必要なお手入れも違うんです。
髪の表面だけ整える方法もある
加齢によるうねりが気になる場合、私は部分的な縮毛矯正を提案することもあります。
例えば、髪全体ではなく、表面にパヤパヤしたうねりが出ている場合。
表面だけ縮毛矯正をかけることで、毛流れが整い、ツヤが出て見えることがあります。
全部をまっすぐにする必要はないんです。
むしろ50代以降は、縮毛矯正によってトップのボリュームがなくなりすぎることもあるので、慎重に判断したいところです。
また、縮毛矯正をかけずに、普段のヘアアイロンで表面だけを整える方法もあります。
毎朝少し手間はかかりますが、それだけで十分に見た目が変わる方もいらっしゃいます。
ただし、アイロンの熱もダメージの原因になりますし、縮毛矯正にも薬剤による負担があります。
どちらが向いているかは、髪の太さやダメージの状態、長さ、毎日のスタイリング習慣によって違います。
私は、髪を全部まっすぐにすることより、必要な部分を整えてきれいに見せることを大切にしています。
最後に|50代の髪は「傷み」と「うねり」を分けて考えたい
50代になって髪がパサついてきたからといって、必ずしもヘアケアが足りないわけではありません。
加齢によって髪質が変化し、うねりが増えることで、ツヤがなく見える場合もあります。
そんなときに、トリートメントをどんどん増やしても、思うような仕上がりにならないことがあるんです。
大切なのは、自分の髪がなぜパサついて見えるのかを知ること。
乾燥やダメージなら、それに合ったケアをする。
うねりが原因なら、表面だけアイロンで整えたり、必要に応じて部分的な縮毛矯正を検討したりする。
私は、美容師として30年間髪を見てきたからこそ、髪が傷んでいるのか、傷んで見えているのかは、分けて考えたいと思っています。
年齢による変化をすべてなくすことはできません。
でも、今の髪に合った方法を選ぶことで、扱いやすく、きれいに見せることはできます。
無理に若い頃の髪に戻そうとするのではなく、今の髪とうまく付き合っていきたいですね。
縮毛矯正は、うねりを整えるのに役立つ方法ですが、大人女性の場合はボリュームをなくしすぎないことも大切です。
特に50代以降は、まっすぐにすることでかえってトップがぺたんこになり、老けて見える場合もあります。
詳しくは、「大人女性の縮毛矯正は、髪をまっすぐにするだけでは老けて見えることも!?」 でもお話ししています。

